雨は上がったか
まだ傘をさそうか
それとも明るい空を信じようか
子供たちはゆっくり傘をたたんで
笑顔になってゆく
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【雨上がりのまち 1】 |
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【雨上がりのまち 2】 |
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【雨上がりのまち 3】 |
地は 花が覆い
樹は 賑やかに緑が茂り
空は 青と白がせめぎ合う
今 季節は 春
日々刻々 時の車輪が回る
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【時の車輪】 |
まちが冷たい雨に
雨に塗られ沈んでいく
踏まれたブレーキランプが
灰色の視界を赤く染める
雨の車窓は ちょっと悲しい
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【雨の車窓 1】 |
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【雨の車窓 2】 |
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【雨の車窓 3】 |
青葉は遠い記憶か
眼前に黄葉の世界が広がる
樹上に飽きても
風に舞い 風に踊り
黄葉は地上に広がる
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【黄葉の世界 1】 |
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【黄葉の世界 2】 |
湿った空気を開いて
次々に花が咲いた
不思議な色合いと配列で
その花は 見る者を虜にする
今日も 紫陽花の時間が流れてゆく
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【紫陽花の時間 1】 |
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【紫陽花の時間 2】 |
林床の 薄い光の中に
色の妙を誇って 咲いた花
淡い緑の軸に支えられ
花笠の形は 可憐に美しい
白きその花は 何者ぞ
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【白い花笠】 |
ニリンソウの群生は
林床を射す光に浮かぶ
風に揺れ 春を歌えば
樹々は 呼応して
新緑を揺らして喜ぶ
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【春を歌う花 3】 |
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【春を歌う花 4】 |
常緑の葉の中に
花が咲いた それは椿
ツバキは 木の春
木の花として 春を呼ぶ
情熱の花色で 春を彩る
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【情熱の花 1】 |
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【情熱の花 2】 |
現実が霞む 歪む
時間がねじれる 切れる
空間が 傾き 落ちた
いつも眼前の世界が 正しいとは言えない
白昼夢か 現実か
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【白昼夢 1】 |
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【白昼夢 2】 |
白と黒
微妙な色合いで そこは写っていた
斜光は 長い影をつくり
陽だまりは 薄い温もりとなり
モノクロを表現していた
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【モノクロノ世界】 |
まちは金網の向こうに たたずむ
まちは金網に囚われて 何もできない
まちは金網の罠にかかり 悲鳴を上げた
まちの人は 欲望と思惑に侵食され 金網が見えない
太陽は知らぬ顔をして 静かに沈む準備をしていた
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【金網のまち】 |
少年は駆ける
少年は笑う 少年は泣く
何も知らず 何も見えず 今日が暮れる
それでも 心は弾み 楽しさだけが追いかけてくる
二度とこないその時 その時間 心行くまで戯れろ
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【少年】 |
野川べりの 道は続く
試合を終えた子供たちは 歩く
今日の反省をしながら 次の試合を描いて
今度こそとつぶやき 今度こそと胸に秘め
活躍の夢は 現実になる
歩く道は 希望の道
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【希望の道】 |
うつら うつら 天気に誘われ 歩く
野川べりは まだ秋模様
空も何やら 冬になれず 戸惑っている
その内に 寒風が容赦なく吹き
枯れ草を ちぎるだろうか
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【野川べり】 |
風に舞い 落葉が散る
一面に広がった その色は
陽光に輝き 黄色を増す
不思議な形のその葉は
次々に舞い落ち 物語をつくる
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【イチョウの葉】 |
秋の日差しに 古民家はひっそりと
長い歴史を刻んで たたずむ
その価値は 永遠なり
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【古民家】 |
イチョウは 静かに葉を落とし 季節をつくる
黄色く染まった一面は 地上の楽園か
その上では すべての願いが叶う
家族は 希望を未来へ繋ぎ
確かな日々を 刻んで行く
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【秋の一こま】 |
喧騒の中 動き回った今日は 静かに暮れる
明日が来ますように と願う
平穏なる地球を願う
地が動かぬように 強固でありますように と祈る
もう御免なのだ 地が動き 破壊する行為は
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【黄昏】 |
やっとゆっくり もみじが色づきはじめた
逆光に赤く輝くもみじは 目を奪う
日頃は 誰も気づかないのに
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【見上げてみれば】 |
まちが傘越しに見える
人が行き交い まちをつくる
何が楽しい? 何を悩んでいる?
人それぞれの世界 誰も勝手に乱せない
孤独から外へ まちへ出よう
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【傘とまち】 |