花弁が 中心に巻き込まれ
幾重にも重なり 芯をつくる
見えない自然の法則と
見えない美への意志で
バラは神秘なる形をつくった
「デジカメ浪漫を見る」
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【神秘なる形 1】 |
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【神秘なる形 2】 |
幻想の中に咲くバラか
現実に咲くバラか
彫像の裸体は 体をひねり
やさしく ささやく
そこに虚無の誘惑を見た
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【虚無の誘惑】 |
美しい色合に魅せられて
誰でも驚きの賛辞を贈る
土と光から得たチカラは
美しく鮮やかに咲くバラを作った
今日も園内には驚嘆の声が響く
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レンズの中に太陽を 捉えた
おお!これがその正体か
これがその姿か 神秘の黒点か
不思議なる球形の塊よ
なぜそこにあって なぜ燃えるのだ
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【不思議なる太陽 1】 |
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【不思議なる太陽 2】 |
愛らしい 色とりどりの花に
みんな 眼を輝かせ 微笑む
やさしい風が 甘い香りを運ぶ時
幸せな暮らしの 夢を見る
今日も神代のバラ園は 人を包む
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【バラ園の人】 |
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【バラ園の人】 |
夢が 夢のままなので朽ちる
努力が 中途半端なので朽ちる
願いが 願うだけなので朽ちる
物が 時間に漬けられて朽ちる
心を残して やがてみんな朽ちてゆく
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【朽ちる】 |
今日の日を 虚しく歩く
道端の一角で小さな花が笑う
悔恨の胸中に 紫が染みる
遠い昔に帰化した植物は
生きる術を 黙示する
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【紫の花】 |
今日も 燃える太陽が昇る
月は 軌道上を刻々と動き
その時 必然の線上に重なった
光は環となって溢れ 宇宙のページに
新しい感動が 一行加わった
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【日食】 |
不思議なる 不思議
線上に重なる 月と太陽
誰が知ったか 見つけたか
必然か 偶然か 球体の神秘
宇宙は 秩序の中にある
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【日食】 |
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【金環日食】 |
今日は 太陽のかくれんぼ
朝早くから 月と戯れる
月の後に隠れても
隠しきれないその体は
月からはみ出て 金の環になった
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【日食 1】 |
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【金環日食】 |
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【日食 2】 |
明日は 今日になり 昨日になる
人の行き交う場所 まちは
みんな忙しく動き回る
時間の中身を 誰も気にしない
忘れられた時間が 路傍に転がる
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【まち 1】 |
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【まち 2】 |
咲き競う 春花壇
風が ゆっくり流れ
花々は 静かに揺れる
バッタは 花の揺り籠で
ひと時の 静寂に眠る
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【花の揺り籠】 |
ここは 草むら
その一角に 花は咲く
黄花は 風に身を任せ
戯れの夢散歩 夢心地
レンズの前は 春の真中
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【草むらの夢 1】 |
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【草むらの夢 2】 |
時間は止まらない
止められない この時
花の命は短く やがて散っても
今は今 この刹那に輝け
誇り高く 草の心意気を示せ
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【誇り高く 3】 |
季節の温もりに 呼び呼ばれ
土を持上げ ここに咲く
ボタンの美しさに 負けるな
赤いシャクヤクは より赤く
草として 誇り高く咲け
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【誇り高く 2】 |
淡いグリーンの葉の間に
一重の可憐なる 薔薇が咲いた
ピンクの花 ロサ・モリスだ
明るい太陽の日射しにも照れず
堂々と 誇り高く咲いていた
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【誇り高く】 |
白い花は群生となり 一面を覆う
野に出た花は 土を選ばず
花畑は 境を知らない
樹々を越え さらに遠くまで
意地で咲く ハルジオン
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【ハルジオンの意地 1】 |
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【ハルジオンの意地 2】 |
花は草 草の花
この季節 いつもの草むらを
ふと振向けば ハルジオンが咲く
長い草丈は 風に揺れる
野の花は 美しく生きていた
「デジカメ浪漫を見る」
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【草むらの美 1】 |
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【草むらの美 2】 |
今日も 陽が昇り
欲張りなミツバチは
花から花へ 蜜を集め
貪欲なアゲハは 次々に蜜を吸う
ハルジオンの花畑は 昆虫の楽園
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【楽園の日常 1】 |
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【楽園の日常 2】 |
ゆれる 黄花の群生
名前は オオジシバリ
草むらの 主役として
花は地上で 春を彩り
根は 知らぬ間に地を縛る
「デジカメ浪漫を見る」
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【春彩の草むら 2】 |
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【春彩の草むら 3】 |
少し傾いた陽光が射す
そこは 誰も知らない 春の草むら
若草色に 黄色の花が群れ
静かに 風に揺れる
時間が ひっそり流れていた
「デジカメ浪漫を見る」
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【春彩の草むら】 |
新緑の道は 歩きたくなる道
自然のうちに 歌い笑う
弱った人も 強い人も
いっしょに歩き 元気になる
みどりは 明日を見るチカラだ
「デジカメ浪漫を見る」
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【森に集う人々 2】 |
みどりの呼吸を求めて
人々は 森に集う
太古から引継いだ血が
細胞の奥の方で 呟く
森が 好きだ と
「デジカメ浪漫を見る」
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【森に集う人々】 |
季節が移りゆくこの時
咲き誇る クルメツツジ
一面に咲き揃い
春の楽しさを歌う
その志は 春の4番バッター
「デジカメ浪漫を見る」
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【志に咲く 1】 |
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【志に咲く 2】 |
風が止んだ時
シャワーのように光が降り
花は歓喜の歌を唄う
喜びを 明日に繋ぐために
刹那を 永遠にするために
「デジカメ浪漫を見る」
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【光欲の花 1】 |
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【光欲の花 2】 |
燦々と降る 光
葉を照らし 花を照らす
花々は 歓喜の真っ只中
汚れた日常は忘れ
花園は 記憶の中に甘く漂う
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【花園の記憶】 |
みどりの風が吹き
今年も ツツジが咲いた
咲き揃う赤花の前に
白花は 白を誇示する
赤と白は 美しい景になった
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【赤と白の景】 |
草も樹も一斉に芽吹き
淡いみどりは 風になる
季節は 春のど真ん中
それぞれの花は 性に生き
赤いツツジは 歌う花になった
「デジカメ浪漫を見る」
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【歌う花】 |
競い咲くチューリップは
光に映されて 色彩を増し
眼前に 広がってゆく
不思議な色合いに
心は奪われ 夢中になった
「デジカメ浪漫を見る」
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【透光花 3】 |
白花 赤花 花水木
春の日射しが一面にそそぎ
幻想の花色をつくった
いつもの 散歩道は
この季節 光彩の道になる
「デジカメ浪漫を見る」
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【透光花 1】 |
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【透光花 2】 |
往来を行き交う車も人も
花を愛で 楽しむ
有限の日々の暮らしに
花壇は 明日を見せ
まちは 静かに暮れて行く
「デジカメ浪漫を見る」
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【花壇のあるまち 3】 |
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【花壇のあるまち 4】 |