花壇のあるまち

汗ばむ気温に振向けば

花壇の花々が揺れる

そこは　春のまち

ちょっと 澄まして

他所行きの顔をしていた


「デジカメ浪漫を見る」

「花壇のあるまち 1」

【花壇のあるまち 2】

蒲公英の季節 Ⅱ

蒲公英は　早くも穂を付けた

やがて　綿毛の種子は　風を待ち

開いた綿毛で　ゆっくり風に乗り

野を越え　林を越えて行くだろう

着地点は夢の地か　忍耐の地か


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【蒲公英の季節 2】

【蒲公英の季節 3】

蒲公英の季節

何処に潜んでいたのか

沈黙の時を越え

今　ここも　あそこも

野は黄色に染まり

蒲公英が歌い始めた


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【蒲公英の季節】

春を歌う花 Ⅱ

ニリンソウの群生は

林床を射す光に浮かぶ

風に揺れ　春を歌えば

樹々は　呼応して

新緑を揺らして喜ぶ


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【春を歌う花 3】

【春を歌う花 4】

春を歌う花

林床に光が届く時

二つの白い花が咲いた

花の名前は　ニリンソウ

可憐な花は　次々に咲き

春を歌う　白い群れになった


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【春を歌う花 1】

【春を歌う花 2】

花の記憶

前も後も　右も左も

花と花　咲き競い

一面に咲き揃う

色彩に溢れるこの景色は

遠い記憶の中に重なっていた


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【花の記憶 1】

【花の記憶 2】

色彩の道

赤　白　黄色

道は　チューリップの道

子ども達は　スキップし

大人は　泣き顔を静めて笑った

花は　人を選ばない


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【色彩の道】

魅せられて

八重の桜花は　柔らかく

艶やかなその色は　光に乗り

風をからかい　もて遊ぶ

右に左に　揺れながら

優美な時間が流れてゆく


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【魅せられて 1】

【魅せられて 2】

揺れる桃色

枝先は　風に揺れ

桃色の軌跡を描く

遠景は　幻想の入口

近景は　花の華

桜花の名前は　関山


※上段は7D＋タムロンSP70-300mm F/4-5.6、下段はGX1＋100-300mm/F4.0-5.6


「デジカメ浪漫を見る」

【揺れる桃色 1】

【揺れる桃色 2】

夢トンネル

今年もこの季節に

桃色の花が咲いた

歩く者は　弾み歌い　

花色に幻想を見る

そこは　夢トンネル



※上段は7D＋17-85mm F4-5.6、下段はGX1＋14-45mm/F3.5-5.6


「デジカメ浪漫を見る」

【夢トンネル 1】

【夢トンネル 2】

集う人々

花に　癒され　ときめいて

香りに　惑わされながら

樹に人生を映す

園路を歩けば　こころ楽しく

そこは　神代の植物園


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【集う人々】

緑の時間

空に映る　芽吹く林

太陽のチカラを得て

無限を知るために　伸びる

寒風の呪縛を断ち切って

静かに　緑の時間が始まった


「デジカメ浪漫を見る」

【緑の時間】

神代の舞台を望む

桜の大枝は　翼か

向こうに　神代の植物の園が広がる

バラ園は夢　大温室は華　藤棚は美

季節の時々に　主役は変わり

今　桜は舞台から退く


「デジカメ浪漫を見る」

【神代の舞台を望む】

四阿の日々

あの頃は　まだ冷気の中に

福寿草が咲いていた

そこは　もう　さくら舞散る

時は刻まれ　日々となり

今日も　四阿に人は集う


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【四阿の日々】

桜を見送りながら

一片々　さくらは散る

時間を止める術はなく

ただ　散りゆくさくらを

黙ったまま　見送りながら

次に咲く時を　想う


「デジカメ浪漫を見る」　

【桜を見送りながら 1】

【桜を見送りながら 2】

さくら散る道

満開の時を過ぎ　花は散る

惜しむこころも知らず　散る

自然の摂理は　時に従う　

花弁を踏み　歩く人々は

次の満開の時を　誓う


「デジカメ浪漫を見る」

【さくら散る道 1】

【さくら散る道 2】

妖精の姿

春の林床へ　光がさす時

地中のエネルギーを受けて

花の妖精が舞い降りた

その場所へ　何時から

不思議な花は　カタクリの花


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【妖精の姿】

春の妖精

植物の園　神代に

やっと微笑んだ　妖精

来る年も　来る年も

地中に長く潜み

今　花開くカタクリの花


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【春の妖精 1】

【春の妖精 2】

夢花壇

うつら　うつら

まどろみの中で　夢を見た

並んで咲いた黄色の花は

静かに風に揺れて

時間がゆっくり止まった


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【夢花壇 1】

【夢花壇 2】

桜花光彩

眼前に　春の光が降り

やさしく桜花をつつむ

透過光は　花の形をつくり

淡い色合いで花弁を映す

今　桜花は　光彩に遊ぶ


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【桜花光彩 1】

【桜花光彩 2】

花見

人は　サクラも

さくらも　桜も　好きだ

時に　カメラにおさめても

やはり　酒に酔い　花に酔い

愛でては飲んで　語る


「デジカメ浪漫を見る」

【花　見　1】

【花　見　2】

桜花の下で

花は夢　花は恋

淡い色合いの花弁に

人は　未来を見る

桜花の下に集まる者は

今　希望を手にする


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【桜花の下で 1】

【桜花の下で 2】

花の天井

高く　空へ高く

見上げる空は　桜色

花々は　枝先に開き

空を飲み込んでゆく

桜の花が　天井になった


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【花の天井 1】

【花の天井 2】

癒しの道

花はサクラ

人は　微笑みながら歩く

自然に　こころは和み

暗い思考は　明るくなり

傷ついたものは　癒される


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【癒しの道 1】

【癒しの道 2】

サクラ咲く道

こころ嬉しく　こころ弾む

歌は鼻歌　春光に流れ

笑顔が　笑顔を呼ぶ

その道は　サクラ咲く道


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【サクラ咲く道 1】

【サクラ咲く道 2】

神代のサクラ

年輪を重ねた　大樹が

年に一度のこの時

大地と空のチカラを得て

命を証明するために　一気に咲く

ここは神代　植物の園


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【神代のサクラ １】

【神代のサクラ 2】

誇らしい花

早春の林に　円い黄金の花が咲いた

その昔　海を越え渡って来たと言う

枝は三枝に分かれ　再び三枝に別れる

聞けば　文化の礎　紙幣となる樹だ

花は光の中に　誇らしげに輝いていた


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【誇らしい花】

万葉のチカラ

古来より　照葉の森に

春を呼び　春を告げてきた　

赤い花　赤い椿よ

今年もここに咲き

万葉のチカラを示せ


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【万葉のチカラ】

春の使者

折れやすい枝先に

六枚の花弁を開いた

純白の花は　春の使者

次に続く花々に　意思を伝え

花一面の季節を拓く


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【春の使者】

白の時間

コブシが咲いた

純白の花は　春の魁

行き交う人は　気付かずとも　

この季節　この時

白の時間を刻んでゆく


「デジカメ浪漫を見る」

【白の時間】

ちょっとだけよ

やっとソメイヨシノが咲いた

ちょっとだけよ　と咲いた

人は笑顔で　称える

花は浪漫　花は夢

明日はもっと　咲いてくれ


「デジカメ浪漫を見る」

【ちょっとだけよ】