華やかな羽毛をまとい
時に 公園の植え込みの中に
気まぐれに 庭先の小枝に止まり
ピコピコと 眼前を渡る
美しきジョウビタキよ そのまま永久に
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【ジョウビタキの時間 2】 |
海を飛び越え 渡って来た ジョウビタキ
冬の寒風の中に 枝から枝へ飛び跳ね
時にじっくり 枝に留まる
美しい羽毛を 陽光に映し
今 私のレンズの 先にいる
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【ジョウビタキの時間】 |
現実が霞む 歪む
時間がねじれる 切れる
空間が 傾き 落ちた
いつも眼前の世界が 正しいとは言えない
白昼夢か 現実か
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【白昼夢 1】 |
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【白昼夢 2】 |
冷たい風が舞い
植えられた花は ちょっと控えめ
冬の花壇は 寒風に耐える
ハボタンは 少し陽光を欲しがった
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冬の川
カルガモが寄り添う
寒い風が吹いても そこに浮かぶ
毛づくろいをしながら 陽の傾きの中で
明日を想う
明日も無事でありますように
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【冬のカルガモ】 |
野良猫が歩く
ゆっくりと 回りを警戒しつつ 歩く
視線を向けると 眼が合った
撮ってくれというのか
レンズを向け シャッターを押した
一瞬 満足な顔をした
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【猫の時間】 |
おどけながら ふざけながら
はしゃいで 戯れる
不意の 音に驚いて
枝にしがみつく
オナガは 無邪気なる子供
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【驚いて】 |
オナガは集団で ギィー ギィーと鳴き
樹から樹へ 枝から枝へ戯れ
回りを警戒する鳴き声は 耳につくも
姿 美しく 青空に映えていた
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【オナガ】 |
オナガが群れていた
ギャー ギャー の鳴き声
ひょうひょうと 枝を伝わり
ひょうひょうと 飛び戯れる
近づいてきた 一羽は レンズを向けると
羽で 顔を隠した
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【撮らないで】 |
アオサギが眼前で舞い降りた
眼を疑うほど 背景に同化した
灰色の羽毛と 砂利は一つになった
少し動いたことで やっと見つけた
アオサギ その所作は 本能か
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白と黒
微妙な色合いで そこは写っていた
斜光は 長い影をつくり
陽だまりは 薄い温もりとなり
モノクロを表現していた
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【モノクロノ世界】 |
まちは金網の向こうに たたずむ
まちは金網に囚われて 何もできない
まちは金網の罠にかかり 悲鳴を上げた
まちの人は 欲望と思惑に侵食され 金網が見えない
太陽は知らぬ顔をして 静かに沈む準備をしていた
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【金網のまち】 |
針葉樹の樹林は静かに 時を刻む
時々聞こえる野鳥の羽ばたきは
風の音に負けて 静かに消える
ゆっくり ゆっくり 呼吸をすると
陽光が一気に降りそそいだ
雲の切れ間に 太陽が現れたのだ
樹林は 光と影の演出者になった
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【樹林の光】 |
時に地面に降り 時に枝先へとまり
また時には 幹の上を走り飛ぶ
思うがままに 我がままに
愛嬌満点の動きで
見るものを楽しくさせる
シジュウカラは 林の中の人気者
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【振り向いて】 |
シジュウカラ
群れをなして 樹林の中を戯れる
ジュリ ジュリ その鳴き声で仲間を集める
時には コゲラが エナガが 加わり
樹から樹へ 自在に飛び 自在に遊ぶ
シジュウカラは 遊びの天才か
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【シジュウカラ】 |
真冬の寒い池へ 平然とダイビング
カワセミのその技は 美技
美技である
本能というには あまりに素晴らしい
おお カワセミ 誰もが見惚れるよ
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【休憩中のカワセミ】 |
その青き色彩は カワセミ
カメラマン憧れの鳥
その青は カワセミブルー 人はそう呼ぶ
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【カワセミ】 |
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【ダイビングスタート】 |
草むらから一気に飛ぶ
すずめは元気に戯れる
傷ついた羽を休め
しばらく動くまい
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【すずめ】 |
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【群れ】 |
アオサギは舞い飛んだ
優雅に飛ぶ試技を終え
いよいよ着地へ向かう
羽でスピードをコントロールし
足を揃え着地した
それは 見事なG難度の着地であった
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【G難度の着地】 |
優雅に 軽やかに
シラサギは飛ぶ
なぜ白いのと 聞かれれば
白が好きだからと答えた
青い空に シラサギは今日も飛ぶ
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【飛翔 5】 |
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【飛翔 6】 |
アオサギは悠然と飛ぶ
風を読み 風に乗る
誰も邪魔はできない
野川の主のように 自在に 自由に
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【飛翔 3】 |
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【飛翔 4】 |
飛ぶ 鳥は飛ぶ
羽を振り 空気を切り 飛ぶ
アオサギは大きな体を悠々と空中に乗せた
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【飛翔 1】 |
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【飛翔 2】 |
動き 止まる 戯れる
エナガは自由に 自在に
与えられた天性に生きる
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【エナガの時間 2】 |
青い空を背景に
エナガが跳ねる
生きていることを 証明するかのように
元気よく飛び跳ねる
そのエネルギーはどこから と尋ねると
本能だと言う
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【エナガの時間】 |
松は糸のような縄に囲まれ 景をつくっていた
吊るされた枝は 強風と雪に耐える
雪吊りは美しく その時を待つ
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【日本の美 2】 |
冬ボタンが鮮やかに咲き
野点傘が添えられたその景は
日本の空間 日本的なるものの美だ
赤色は 鮮やかに誇り
冬ボタンは 輝く
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【日本の美】 |
太鼓の音が響く
お腹の底へ ズン ズンと
そこは 正月2日の神代植物公園
力いっぱい 生きている証を見せろ
生きているモヤモヤ 悩みを 打ち砕け
ズン ズンと 腹の底へ 響かせろ
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【熱打 1】 |
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【新春の響き】 |
冬の太陽が低く照る
厚くない太陽は 超逆光となり
強い陰影の素となった
レンズは驚き カメラは暴走し
温室は 幻想の中にあった
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【幻想温室】 |
風が舞い 水は踊る
吹き上げられ あおられて
噴水は 躍動していた
冬の低い太陽は 青を背景に照る
そこは 正月2日の神代植物公園
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【幻想噴水】 |
枝を渡る エナガは 生き生きと
巧みな足さばきで 羽を広げ
空中散歩を楽しむ
青い空を 自在に背景にして
時を駆け 飛び跳ねる
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【エナガ 2】 |
ジュリジュリと鳴く
その声に 目を凝らせば
おお、愛らしいエナガではないか
樹から樹へ 枝から枝へ
その軽業に 我がカメラは 追い切れず
空シャッターを切る
ふざけた様に からかう様に
時々撮影最短距離内へ来ては 出て行き
愛嬌を振り撒く 君は愛しいエナガだ
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【エナガ】 |
眼前に 原っぱは広く広がり
そこに石が転がって
冬の時は 刻まれていく
太陽は明るいものの 春は遠い
年が明けても しばらくはそのままでと言う
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【石と原っぱと太陽】 |